1日の終わり。 海に連れていってもらった。 心が満たされて、穏やかになった。 今日は、例えば 新作デザインの服 期間限定メニュー 建物のリニューアルオープン 顔面に貼りつけた笑顔 そういうものに、 特にうんざりする日だった。 血が通う日常の会話や、 命の在り方の前で、 それらは慌ただしく、つまらない。 例えば言葉。 リップサービスは簡単に出来るよ。 でも、それをする度に、 心が渇き、枯れていくように感じる。 ねえ、何度、めんどくさくて、 何度がっかりして、何度恐くて、 その場しのぎのためだけに リップサービスを重ねて、 死んだ言葉を放って、 何度、相手と自分を粗末に扱ったの。 何度、相手と自分の心を枯れさせたの。 それでもさ、自分で自分に言うよ。 「よしよし、辛いね。寂しいね。 渇いても、私があなたに水をあげよう、何度でも。 だから、諦めずにやってごらん。 だって、望んでいることがあるね。 望まないという選択肢があるのに、 あなたは望んでいるんだよね。 あなたの望んでいることは、なあに。」